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【理研が語る】日本の研究室リーダーに女性が少ない理由 外国人女性研究者に見えた働き方の現実 

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【理研が語る】
日本の研究室リーダーに女性が少ない理由 外国人女性研究者に見えた働き方の現実 

女性研究員が家庭と仕事を両立させるのは難しい 女性研究員が家庭と仕事を両立させるのは難しい

 私は欧州の研究機関で数年間を過ごした後、平成26年に博士研究員として来日した。初めての国で暮らすことへの大きな期待は、日本での「働き方」を知った後、不安へと変わってしまった。

 欧米では、仕事と家庭や地域での活動といった生活のバランスをとり、両者を充実させる「ワークライフバランス」が一般的な考え方だ。しかし、日本ではいまだ十分に浸透しておらず、長時間働いている研究者もたくさんいる。さらに、日本では研究室のリーダーを目指す女性は少数派であり、一方でそのキャリアのために私生活を犠牲にする人も多い。

 日本で女性が仕事と生活を両立することは不可能なのだろうか? 容易ではないが、欧州のようにワークライフバランスの考えが社会全体に広まり、夫婦が家庭のことを平等に分担できれば、不可能ではないと思う。

 来日後、私は研究者として独立するために、研究室リーダーのポジションを目指して就職活動を始めた。すると、科学の分野において、なぜこれほど女性の研究室リーダーが少ないのか、その理由が見えてきた。それは、研究者として独立を目指す時期は、女性が出産や育児をする年齢と重なるからだ。

 実際に、私は就職活動中に妊娠していたが、体調を気にしながら世界中の研究所に赴き、研究成果を発表して面接を受け続けるのは、まさに人生最大の試練だった。その上、研究室リーダーになるためには高い能力と資質が求められた。そのため、キャリアアップの道へと踏み出せない女性たちの気持ちも痛いほど分かる。

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