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大政奉還着後、慶喜にあいさつ「内々に…」 西本願寺、苦心の朱筆 朝廷側との二股…

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大政奉還着後、慶喜にあいさつ「内々に…」 西本願寺、苦心の朱筆 朝廷側との二股…

西本願寺から出先機関に宛てた命令書の下書き。徳川慶喜へのお見舞いについて、赤字で「御内々(内々に)」と書かれている 西本願寺から出先機関に宛てた命令書の下書き。徳川慶喜へのお見舞いについて、赤字で「御内々(内々に)」と書かれている

 慶応3(1867)年に大政奉還した直後の徳川慶喜に対し、西本願寺が時勢を考慮し「取りあえず、当節このような事態なので見舞いとして内々に」と、目立たないようにあいさつの品を贈ることを出先機関に指示する文書が見つかり、24日、浄土真宗本願寺派の本願寺史料研究所(京都市)が発表した。

 「王政復古」を宣言した朝廷や倒幕側の動向を気にしつつ、政権を返上してもなお勢力を持つ慶喜との縁も切れず対応に苦慮する西本願寺の立場が浮き彫りになった。

 文書は大坂城に滞在していた慶喜に対するあいさつについて、西本願寺が現在の津村別院(北御堂、大阪市)に指示した命令書の下書き。大政奉還2カ月後の12月14日付となっている。

 将軍職を辞職した慶喜を「徳川内府(内大臣)様」と表現し、内々に当時としては貴重だった鴨を、つがいで10羽贈呈するよう指示。さらにあいさつ状も従来のように親しい関係をうかがわせない内容にするよう注意を促している。

 また、会津藩主の松平容保ら幕臣にも内々に品物を贈るように指示。当初は鶏卵200個としていたが、鴨3羽、さらにそれがそろわない場合にはカステラを献上するよう、朱色の筆で訂正していた。

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