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【関西の議論】あの大塩平八郎も認めた「義商」 大丸創業300年、焼き討ちを回避させた「先義後利」の精神

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【関西の議論】
あの大塩平八郎も認めた「義商」 大丸創業300年、焼き討ちを回避させた「先義後利」の精神

「大丸京都店 祇園町家」が出店した京都・祇園で、大丸の創業300周年記念行事に参加したウサイン・ボルトさんや地元の子供たち=9月、京都市東山区 「大丸京都店 祇園町家」が出店した京都・祇園で、大丸の創業300周年記念行事に参加したウサイン・ボルトさんや地元の子供たち=9月、京都市東山区

変わらぬ地域貢献

 経営統合しても経営戦略の中で変わらないことがある。社是「先義後利」をふまえた百貨店周辺のまちづくりだ。

 大丸は昭和62年、神戸店の周辺にある旧外国人居留地にある古いビルを再活用して店舗を出店した。周辺地域に投資し地域と一体となって集客する手法は、まさに「先義後利」そのもので、心斎橋店、京都店の周辺店舗にも生かされている。心斎橋店の周辺では一時、悪質な客引きが横行していたが、「百貨店周辺にふさわしい店舗を誘致する」(山本良一J・フロント社長)という考えで、心斎橋をぶらりと歩いて楽しむ「心ぶら」復活への取り組みを進めてきている。

 発祥の地・京都でも、祇園町家の再活用だけでなく、京都店の周辺に東急ハンズを誘致。今月にはJ・フロントグループのパルコが運営する新しい商業ビル「京都ゼロゲート」が大丸京都店の隣接地に先行開業した。

 大丸京都店の北川公彦店長は「地域の方々に愛される店舗周辺の開発に今後も積極的に取り組んでいきたい」と語る。こうした理念の継承が、大丸、そしてJ・フロントリテイリングの新たな歴史を作っていくことになる。

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