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若手医師を地方に呼び込む ベテラン開業医が技伝授 医師不足地域の新たな試み

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若手医師を地方に呼び込む ベテラン開業医が技伝授 医師不足地域の新たな試み

 ワークショップで豚足を使って若手医師に皮膚の縫合を教える井上貴雄医師(左端)=9月、島根県益田市  ワークショップで豚足を使って若手医師に皮膚の縫合を教える井上貴雄医師(左端)=9月、島根県益田市

 医師会病院の狩野稔久(かりの・みねひさ)院長(63)らがゲネプロの斎藤学医師(43)に相談し、地元開業医の授業を目玉に若手を呼び込む計画を提案された。「単に来て、では医師は来ない」と斎藤さん。「地域医療への思いが熱く経験豊富な医師会メンバーに会って研修モデルが浮かんだ」とし、講師に名乗りを上げたのが男性ばかりだったので「親父の背中」を思いついた。

 若手を対象に期間は2年程度を予定。医師会病院の総合内科で診療を担ってもらい、残りは開業医が整形外科、皮膚科など各専門の経験や知識を伝授する。給与や費用は医師会負担だ。

 専門にこだわらず幅広い視野で診断する「総合診療医」の専門制度が来年度から始まるのを前に若手側にも需要があり、ワークショップ参加者からは「地域医療が危機に直面している状況がよく分かった。先生方の熱意に刺激された」「過疎で高齢患者が多いなど地域のニーズに合わせて専門以外も柔軟に対応するレベルの高さに驚いた」と好意的反応も出ている。

 耳鼻科講師を務めた市医師会の神崎裕士会長(67)は「ここで経験を積んで僻(へき)地(ち)などに行ってもらってもいい」と話している。

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