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若手医師を地方に呼び込む ベテラン開業医が技伝授 医師不足地域の新たな試み

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若手医師を地方に呼び込む ベテラン開業医が技伝授 医師不足地域の新たな試み

 ワークショップで豚足を使って若手医師に皮膚の縫合を教える井上貴雄医師(左端)=9月、島根県益田市  ワークショップで豚足を使って若手医師に皮膚の縫合を教える井上貴雄医師(左端)=9月、島根県益田市

 医師不足に悩む地方の医師会が、独自の研修を目玉に若手を呼び込む試みを始める。地元の病院で働く傍らベテラン開業医からノウハウを学んでもらう。名付けて「親父(おやじ)の背中プログラム」。大病院での研修では難しい家庭医としての技術向上の機会を提供し、現状打破をねらう。同様の問題を抱える地域のモデルケースとなるか注目が集まる。

 「認知症の人はギプスの端がめくれていると引っ張ってしまうのでしっかり固めて」。9月下旬、島根県益田市医師会で開かれたワークショップ。整形外科が専門の井上貴雄医師(55)がギプスの巻き方や豚足を使った縫合実習、開業医が扱う特徴的な症例を若手16人に講義した。来春からの研修趣旨や地域の事情を知ってもらう事前企画で過疎地に赴く医師の研修を企画する千葉県の会社「ゲネプロ」が後方支援する。

 平成16年度から始まった制度で、新人医師は研修先を自由に選べるようになり都市部に人気が集中。それまで大学病院が担っていた地方病院への医師派遣が困難になり、地方の医療危機が加速した。益田市でも、益田赤十字病院と並んで6万人の医療圏を支える益田地域医療センター医師会病院で19人いた常勤医師が11人に激減した。

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