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【名作映画を見てみよう!】巨匠が描くロックの軌跡 「ラスト・ワルツ」(1978年)

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【名作映画を見てみよう!】
巨匠が描くロックの軌跡 「ラスト・ワルツ」(1978年)

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 「タクシードライバー」や「レイジング・ブル」などでメガホンを執った米ハリウッドの巨匠、マーティン・スコセッシ監督(74)。

 狂気や心の暗部をえぐる重厚な人間ドラマを描くことで知られますが、実はロック音楽に強い思い入れを持つ映画監督という一面も持っています。

 これまでにもボブ・ディランやローリング・ストーンズを題材にした優れたドキュメンタリー映画を手がけ、他の巨匠たちとはひと味違った個性を発揮。

 9月25日付の米誌ローリング・ストーン(電子版)などによると、これから登場する彼の新作も、伝説的な米ロックバンド、グレイトフル・デッドや、またまたディランが題材のドキュメンタリーと、ますますロック度を深めています。そんな彼のロック的な代表作が「ラスト・ワルツ」(1978年)です。

 68年にカナダで結成したバンド「ザ・バンド」が76年11月26日に米サンフランシスコで行った解散公演を追ったドキュメンタリーですが、ロック系の映画作品としては最大級の評価と成功を収め、本作を機に、80年代以降、同種のロック系作品が多数制作されました。

 ザ・バンドはディランのバックバンドとして有名になり、68年にデビュー作「ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク」を発表します。

 当時、黎明(れいめい)期にあったロック音楽は、多様性を求めて斬新さばかりを追求するきらいがありました。しかし彼らは逆に、大地にどっしり根を張る米国の伝統的なルーツ音楽の芳醇(ほうじゅん)さを本作で披露します。

 彼らのこの姿勢に多くの人々が共感。以降、ロック音楽による自分探しや故郷探しの旅に出る歌手やバンドが欧米で急増します。しかし、ロック音楽は巨大産業と化し、商業主義と距離を置く彼らは流行から徐々に取り残され埋没。メンバー間の仲違いなどもあり解散に踏み切ります。

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