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熊本地震1年半、祈り続ける南阿蘇被災集落 夫婦犠牲「忘れない」

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熊本地震1年半、祈り続ける南阿蘇被災集落 夫婦犠牲「忘れない」

熊本地震の本震で犠牲となった片島さん夫婦の住宅跡地で手を合わせる山内博史さん=16日午前、熊本県南阿蘇村 熊本地震の本震で犠牲となった片島さん夫婦の住宅跡地で手を合わせる山内博史さん=16日午前、熊本県南阿蘇村

 熊本地震の「本震」で60代夫婦が土砂崩れの犠牲となった熊本県南阿蘇村立野地区の新所(しんしょ)集落では、月命日に住民が現場を訪れ、手を合わせている。16日で本震発生から1年半。「この日を忘れてはいけない」。住民は誓う。

 本震は昨年4月16日の午前1時25分に発生、片島信夫さん=当時(69)=と妻の利栄子さん=同(61)=が亡くなった。近くの高台にある九州電力黒川第1発電所の貯水施設が決壊し、推定約1万トンの水も押し寄せた。

 「濁流がなかったら」。大津町のみなし仮設住宅から毎月16日に訪れる山内博史さん(63)は片島さん夫婦とは数十年来の付き合い。2人で愛犬をかわいがる姿から夫婦仲の良さが伝わった。花見の席では酒を酌み交わしたことも。「信夫さんは少しシャイ、利栄子さんはカラオケが好きでにぎやかな人やった」

 立野地区では、地区と村中心部とをつなぐ村道の応急工事が完了するなど復旧が徐々に進む。月命日は集落の現状を夫婦に報告に来る日でもある。この日も午前9時ごろ、山内さんは現場を訪れ、花を供えて手を合わせた。「風景は変わってしまい片島さん夫婦も寂しい限りだろう」。これからも祈り続ける。

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