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【世界遺産】百舌鳥・古市古墳群は世界三大墳墓も世界的には“無名”、「分かりやすさ」でアピール 推薦書暫定版をユネスコ提出へ

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【世界遺産】
百舌鳥・古市古墳群は世界三大墳墓も世界的には“無名”、「分かりやすさ」でアピール 推薦書暫定版をユネスコ提出へ

仁徳天皇陵古墳(手前)などがある百舌鳥古墳群。古代には大阪湾(奥)から入ってきた使節団に権力を誇示したという=堺市(本社ヘリから、宮沢宗士郎撮影) 仁徳天皇陵古墳(手前)などがある百舌鳥古墳群。古代には大阪湾(奥)から入ってきた使節団に権力を誇示したという=堺市(本社ヘリから、宮沢宗士郎撮影)

呼称もいろいろ…

 仁徳天皇陵、大仙(だいせん)陵古墳、大山(だいせん)古墳…。仁徳天皇陵古墳は、歴史教科書や研究者らからさまざまな名称で呼ばれているが、世界遺産の国内候補になったことで、呼称のあり方が改めて注目されている。

 古墳名は、地名や地元に伝わる呼称に基づいたものが一般的。山のように丸いために「丸山古墳」、稲荷が祭られていたから「稲荷山古墳」などが典型例で、仁徳天皇陵古墳が大仙陵と呼ばれるのは、堺市堺区大仙町にあるからだ。

 今回の世界遺産推薦にあたっての名称は「仁徳天皇陵古墳」。宮内庁が「仁徳天皇陵」として管理している「古墳」というのが理由だ。ただし、この名称で世界遺産に登録されれば、発掘調査による客観的な根拠がないなか、「仁徳天皇が葬られた古墳」として世界に認知されかねないとの懸念が、考古学研究者らを中心に強い。

 ユネスコへの推薦書暫定版には、「地元では『仁徳さん』、教科書では『大仙古墳』などさまざまな呼称がある」と明記。他の天皇陵についても別の呼称を記しており、堺市は「被葬者が○○天皇と決まったものではない」としている。

 歴史教科書の執筆者でもある福永伸哉・大阪大大学院教授は「被葬者名を記した墓誌も見つかっておらず、築造時期も明確ではない」としたうえで、「仁徳天皇陵という呼称も定着しており、遺跡名は一つでなくていいのでは」と話す。

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