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「慰安婦像移管なら姉妹都市関係を見直さざるを得ない」大阪市長からサンフランシスコ市長への公開書簡(全文)
2017年9月29日
サンフランシスコ市長
エドウィン・M・リー様
貴殿には常日頃より大阪市との姉妹都市交流にご尽力いただき、大阪市民を代表してお礼申し上げる。10月には貴市代表団も来阪されると伺っており、貴殿と再会できないのが残念だが、心を込めて歓迎したい。
さて、現地からの報道等により、9月22日に慰安婦像の除幕式が行われたと聞いた。また、同日を「慰安婦の日」とする旨、9月19日の市議会で決議されたと聞いた。
貴殿に対して2017年2月1日及び2017年3月29日に発信した書簡においてもご指摘させてもらったように、歴史研究者の間でも議論が分かれる慰安婦の数、旧日本軍の関与の度合い、被害の規模について、不確かで一方的な主張をあたかも歴史的事実として刻まれた碑文は、歴史の直視ではなく単なる日本批判につながるものではないかと大いに懸念している。
また、現在は民有地に設置されている慰安婦像及び碑であるが、今後、公有
地に移管される計画もあると伺っている。姉妹都市提携60周年という歴史的な節目の年に、このような動きが現地コミュニティーに分断を持ち込み、姉妹都市交流にネガティブな影響を及ぼす可能性があるのではと大いに心配しているところである。