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【仕事どうする? 女の流儀(1)】出産、育児…「働き続ける意味は?」 男女雇用機会均等法の旗手、戦った30年

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【仕事どうする? 女の流儀(1)】
出産、育児…「働き続ける意味は?」 男女雇用機会均等法の旗手、戦った30年

女性の年代別労働力率 女性の年代別労働力率

 男女雇用機会均等法の施行翌年に就職した2人は、女性の社会進出の旗手となった世代だ。彼女たちが駆け抜けた30年間は、女性の働き方が大きく転換した時代でもあった。

 均等法成立後の女性の雇用状況などを調べた厚生労働省の「平成27年版 働く女性の実情」によると、出産、育児期の真ん中に当たる30~34歳の女性のうち、労働者と就職する意欲のある人の割合「労働力率」は、昭和60年の50・6%から平成27年には71・2%へ上昇。企業での女性の昇進も進み、課長や部長といった管理職に占める女性の割合は1・4%から8・7%に伸びた。

 特にりそな銀行は、女性の登用・昇進が盛んだ。経営破綻して公的資金で救済された15年頃に多くの退職者が出たことや、当時、社外から起用されてりそなHD会長となった故細谷英二が「女性に支持される銀行」を目標に掲げたことから、女性が働きやすい環境整備を進めた。現在、結婚や出産を機に退職する女性はほぼゼロという。

「心の余裕をどう持つか」

 いま人材サービス部長を兼務する新屋は、自分の経験を少しでも後輩に生かせればと考える。

 「保育園に初めて娘を預け、体を震わせて泣いていた子を背に会社に向かったことを思うと、今も涙が出ます。でも、私は仕事を続けてきて良かった。仕事と家族の両方がある生き方が合っていたんです」

 一方で、育児と仕事にがむしゃらだったかつての自分は「1人で背負いすぎていた」とも思う。どんなに多忙でも、自分で抱え込むのでなく、チームで仕事を進めたり、緊急時に備えて前倒しで取り組んだりと、解決方法はある。

 「周囲の協力に感謝しながら、心の余裕をどう持つか」。新屋は、悩める後進の女性たちに伝えたいと考えている。

 高校2年生になった娘は、母にこう言った。

 「私も大人になったら、自分に合った職業を見つけたいな」

(敬称略)

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