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【仕事どうする? 女の流儀(1)】出産、育児…「働き続ける意味は?」 男女雇用機会均等法の旗手、戦った30年

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【仕事どうする? 女の流儀(1)】
出産、育児…「働き続ける意味は?」 男女雇用機会均等法の旗手、戦った30年

女性の年代別労働力率 女性の年代別労働力率

苦悩抱え続け

 銀行が抱える不良債権の問題が深刻化し、日本が金融危機の不安に包まれていた平成14年。あさひ銀行(現りそな銀行)に勤めていた新屋和代(53)は、30代後半で出産し、育児休暇から復帰していた。そんな時、育児をめぐって母に言われた言葉が心に突き刺さった。

 「やっぱりママがこの子の近くにいないといけないのよ。仕事を辞めてもいいんじゃない?」

 1歳半の娘がおたふく風邪にかかり、40度近い高熱が出たため仕事を早退した日のことだ。近くに住む母が看病をしてくれたが、娘は帰宅した新屋の顔を見ると急にスイカやバナナを口にし、不思議なくらい元気になった。「一緒にいてあげられなくてごめんね」。病気のときさえ付き添えないことが情けなく思えた。

 新屋も有明と同じ昭和61年に就職戦線を戦い、埼玉銀行へ入行。育休後は、合併で誕生したあさひ銀行の支店で融資課長を務めていた。ただ、現在のように時短制度は整備されず、朝5時に起床して夜9時に帰宅する毎日。平日に早退すると、遅れた分を取り戻そうと週末に出勤した。

 「娘につらい思いをさせてまで仕事を続ける意味ってあるのかなって…悩んでいるうちに次の日が来て、また会社に行って仕事に集中する。辞めますなんて言う心の余裕もなかった」

 ジェットコースターのように過ぎゆく毎日。保育園でジャングルジムに登れるようになった娘のたくましい姿が救いだった。

働き方、大きく転換

 有明は証券会社で一般職から総合職にステップアップした後、新屋も勤めるりそな銀行に転職。平成27年春、2人は親会社のりそなホールディングス(HD)の執行役にそろって昇進した。

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