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【虎のソナタ】非情にならねば倒せぬ“平家ゴイ” 義経の命令、「屋島の戦い」に思う虎の来季課題

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【虎のソナタ】
非情にならねば倒せぬ“平家ゴイ” 義経の命令、「屋島の戦い」に思う虎の来季課題

野間と西川に持ち上げられながら、あいさつに向かう鈴木(中央)。胴上げに呼ばれた=甲子園球場(森田達也撮影) 野間と西川に持ち上げられながら、あいさつに向かう鈴木(中央)。胴上げに呼ばれた=甲子園球場(森田達也撮影)

 阪神は中谷、陽川と金本監督が手塩にかけた若者のフルスイングのホームラン2発が、今季のチームを象徴していた。まだ未熟な部分もある。守備も怖い…。上本のような巧者でも焦りから、けん制でアウトになった。

 トラ番新里公章は「試合前には阪神はそんなにヒリヒリ感はなかったんですが…」といい、赤ヘル担当の柏村翔は「まぁカープは、次の20日のTG戦で(阪神は巨人の)菅野投手に苦戦すると…余裕もありましたから…」とは言ったが「やはり甲子園で決めるというのも、独特の意味がありますから…」と付け加えた。

 試合前の鳥谷敬2000安打セレモニーで「名球会ブレザー」が広島OBの山本浩二氏から贈られたのも胸にしみた。

 平家物語の屋島の戦いで那須与一は平家側の船の扇子の的を射る。波に揺れる船…敵味方ともに船板をたたいて賛美する…が、そこに白柄の長刀をもった武士が扇のおちた場所で静かに舞いを舞う。その黒革おどしの男を伊勢三郎は与一の耳元にこうささやく。「御定(義経殿の命令)ぞ、つかまつれ」と。与一は情け容赦なく-しや頸(くび)の骨をひやうふつと射て…“射る”のだ。源氏方はえびらをたたいて喜んだというけれど…そこまで義経はあえて非情になり…『戦い』とはそうまでしないと栄耀栄華の平家を倒せなかった。これが猛虎の来季の課題か…。

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