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【高校野球】
大阪桐蔭「2度目の春夏連覇」の夢消える 仙台育英にサヨナラ負け
熱戦が続く夏の甲子園で19日、波乱が起きた。史上初となる2回目の春夏連覇が期待された大阪桐蔭(大阪)が、仙台育英(宮城)にサヨナラ負けを喫した。偉業達成はベスト8の手前の3回戦でついえ、球場の高校野球ファンからは「絶対王者がここで負けるとは」と悲痛な声が上がった。
夕刻の第4試合。1-0と大阪桐蔭リードで迎えた九回裏2死一、二塁、先発の柿木は仙台育英の代打小川をショートゴロに打ち取ったが、送球を捕球した一塁手の足が離れてセーフに。完封勝利が満塁のピンチに一転し、つづく8番馬目(まのめ)の打球は快音を残して左中間に落ち、サヨナラの走者が生還した。
球場は歓声や悲鳴で騒然とし、大阪桐蔭のファンという京都府福知山市の公務員、斉藤正也さん(30)は「大阪桐蔭は絶対王者。まさかという思い」と話し、あぜんとした表情でグランドを見つめた。
大阪桐蔭の野球部元スコアラーで大阪市城東区の自営業、寺地豪さん(31)は「チャレンジャーの仙台育英の方が失うものが少なく、力を発揮できたのではないか。その差が結果に現れたのだろう」と肩を落とした。(桑村大)