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【評伝】大阪マルビル元会長・吉本晴彦氏 「生き金」にこだわった「どケチ」人生

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【評伝】
大阪マルビル元会長・吉本晴彦氏 「生き金」にこだわった「どケチ」人生

大阪マルビル元会長の吉本晴彦氏 大阪マルビル元会長の吉本晴彦氏

 「もったいない」を信条とする「大日本どケチ教」の“教祖”を名乗り、倹約のあり方を説いた「大阪マルビル」(大阪市北区)の運営会社の元会長、吉本晴彦(よしもと・はるひこ)氏が5月30日に93歳で死去していたことが、15日分かった。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻、初子(はつこ)さん。

 大正12年に大阪・梅田の大地主の跡取りとして生まれ、再開発に力を尽くした。昭和45年に最初の著書「どケチ人生」を出版。その後の石油ショックによる狂乱物価時代を生き抜くバイブルとしても注目を集めた。大日本どケチ教の経典には「生き金を使い、死に金、無駄金は使わない」とあった。 長く親交のあった平岡龍人・清風情報工科学院理事長は「座談の名手。どんな場でも質問に当意即妙に返し、笑いが起こっていた。『ケチ』というのも、しゃれっ気のひとつ。大阪の面白さを体現していたのではないか」と人柄をしのんだ。

 サントリーホールディングス名誉会長だった故鳥井道夫氏、森下仁丹2代目社長の故森下泰氏とともに「大阪の3ケチ」と呼ばれ親しまれた。京阪神ビルディングの中野健二郎会長は「吉本さんだけがケチなのではなく、40年代まで船場(地域)の店(たな)は皆そうだった。大阪の『ケチ』は商人文化の一つの特徴だった」と話す。

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