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福知山花火大会事故4年 「生きた心地しなかった」皮膚移植で今も傷跡残り後遺症も…被害者ら苦しみながらも再発防止考え続ける

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福知山花火大会事故4年 「生きた心地しなかった」皮膚移植で今も傷跡残り後遺症も…被害者ら苦しみながらも再発防止考え続ける

犠牲者を弔い、献花台で花を手向ける女性ら=15日午前、京都府福知山市(寺口純平撮影) 犠牲者を弔い、献花台で花を手向ける女性ら=15日午前、京都府福知山市(寺口純平撮影)

 3人が死亡し、55人が重軽傷を負った福知山市の花火大会事故から15日で4年。時は経過したが、被害者らは長引く治療や後遺症に苦しみ、将来への不安を抱えている。事故を繰り返してはいけない-。再発防止を切に願い、それぞれが歩みを進めている。(桑村大、南里咲)

「あなたたち2人が生きていてくれてほんとうによかった」

 「事故の教訓を生かさなければ」。妻と高校1年の長男(15)、小学5年の次男(10)が負傷した京都市の会社員、盛本英靖さん(50)は被害者家族会の会長を務める。

 3人は出火元のベビーカステラ店のすぐ横に座っていた。爆発音の直後、長男はとっさに次男に覆いかぶさって熱風の盾になった。この結果、次男は顔のわずかなやけどにとどまったが、長男は重傷を負った。

 「あなたたち2人が生きていてくれてほんとうによかった。(弟を)たすけてくれてありがとう。いっしょに逃げてくれてありがとう」

 事故で重傷を負った妻が病室で2人の息子に宛てた走り書きだ。当時河川敷は逃げ惑う花火客で混乱し、妻は一時、2人の息子を見失っていたため、自らを責めていたのだ。

 仕事で花火大会に行っていなかった盛本さんは、妻からの連絡で翌日、病院に駆けつけた。やけどを負った皮膚をはがす治療を受ける長男が、激痛のあまり泣き叫んでいた。

 「泣き寝入りせず、自分が立ち上がらないといけない」。約3カ月後に「被害者の会」(現・被害者家族会)を発足。大会の主催者に再発防止策の説明を求めたほか、各地の自治体に火災予防条例の充実を訴える活動を続ける。

 今年4月には、国が管理する河川敷で花火大会を開催する場合の届け出が任意制から許可制に変更されるなどの動きがあり、「少しずつは再発防止に向けて進んできている」と手応えを感じている。

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