産経WEST

【衝撃事件の核心】なぜ、そんな場所に名画があった!? 駅構内に展示、利用客も盗難に気づかず…怪盗ルパンさながら大胆犯行の一部始終

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【衝撃事件の核心】
なぜ、そんな場所に名画があった!? 駅構内に展示、利用客も盗難に気づかず…怪盗ルパンさながら大胆犯行の一部始終

前衛画家で知られる故白髪一雄氏の油絵が飾られていた京阪枚方市駅東改札内の壁面。油絵が盗難にあったことを駅の利用客らも気づかなかった=大阪府枚方市岡東町 前衛画家で知られる故白髪一雄氏の油絵が飾られていた京阪枚方市駅東改札内の壁面。油絵が盗難にあったことを駅の利用客らも気づかなかった=大阪府枚方市岡東町

 「絵がなくなった」

 異変に気付いた京阪側は翌11日朝、管轄の府警枚方署へ通報。同月13日に盗難の被害届が受理された。盗犯事件を担当する府警捜査3課が主体となり、捜査が始まった。

 一方で盗難については府警、京阪のいずれも公表しなかったため、高額絵画の窃盗事件がこの段階で話題に上ることはなかった。

戦後美術史の代表的存在

 盗まれたのは、油絵「作品B」(縦122センチ、横96センチ)。京阪によると、5年7月に本線と交野線の立体交差事業の完成を記念し、施工業者十数社から寄贈を受けたものだ。それ以来、改札近くの壁にそのまま飾っていた。

 白髪氏は天井からつるしたロープにぶら下がり、キャンバスにぶちまけた絵の具と格闘するかのように、素足で描く手法「フットペインティング」で名高い。

 兵庫県芦屋市を中心に活動した前衛美術グループ「具体美術協会」(具体、解散済み)の中心メンバーとして長らく活躍した。白髪氏を含む当時の若手作家らは、既存の発想にとらわれない斬新な作品の数々を世に送り出した。

 出身地・尼崎市の「白髪一雄記念室」によると、具体の活動が仏の評論家、ミシェル・タピエ(1909~87)の目に留まり、一気に評価を高めた。作品Bは戦後間もなく、白髪氏が足で絵を描き始めたころの制作とされるが、当時の作品は市場にあまり流通しておらず、希少なのだという。

 記念室の男性学芸員は「白髪氏抜きでは、戦後の美術史を語れない」と存在の大きさを誇る。

 白髪氏の作品がミリオン・ダラー(100万ドル)超えの高額で落札されたケースは少なくない。2014年には、米ニューヨークのオークション会社で白髪氏の別の作品が486万ドル(当時のレートで約5億円)で落札された。

続きを読む

このニュースの写真

  • なぜ、そんな場所に名画があった!? 駅構内に展示、利用客も盗難に気づかず…怪盗ルパンさながら大胆犯行の一部始終

関連トピックス

「産経WEST」のランキング