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【弁護士会 矛盾の痕跡(5完)】「自衛隊反対、日米安保条約反対」東西冷戦・イデオロギー闘争下で日弁連の左傾化加速…最高裁の〝タカ派〟長官に対抗

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【弁護士会 矛盾の痕跡(5完)】
「自衛隊反対、日米安保条約反対」東西冷戦・イデオロギー闘争下で日弁連の左傾化加速…最高裁の〝タカ派〟長官に対抗

長沼訴訟の「自衛隊違憲」判決前の平賀書簡、左翼系裁判官を冷遇したブルーパージ…。革新左翼勢力が「司法の危機」と呼ぶ時期には、そんな事態が次々と起こった。最高裁や政府・与党と対抗した日本弁護士連合会が左傾化を強める一因になったといわれる 長沼訴訟の「自衛隊違憲」判決前の平賀書簡、左翼系裁判官を冷遇したブルーパージ…。革新左翼勢力が「司法の危機」と呼ぶ時期には、そんな事態が次々と起こった。最高裁や政府・与党と対抗した日本弁護士連合会が左傾化を強める一因になったといわれる

 これが、日弁連の左傾的闘争体質を決定づける一因になったといわれる。

 関係者によると、政権与党の自民党がとりわけ問題視したのが、憲法擁護や平和・人権を掲げる青年法律家協会(青法協)。福島もメンバーで、当時の裁判官の約1割が入会していた。青法協が「自衛隊反対、日米安保条約反対」を掲げる法律家団体に加入したこともあり、自民党は「青法協=容共団体」と見なした。公務員の政治活動などに寛容な司法判断が出るたび、原因は共産主義思想を持つ青法協の裁判官にあるとして「偏向判決」の批判を強めた。

 当時の最高裁長官は、タカ派として知られた石田和外(かずと)。青法協問題を口実にした政権与党の人事介入を恐れ、自ら組織防衛のため、自衛隊や日米安保を違憲と判断しかねない青法協への〝弾圧〟=ブルーパージへと動く。脱会勧告、さらに昇格・昇級・転任という人事面で露骨な差をつけた。

 象徴的な〝事件〟は46年、青法協会員で熊本地裁判事補だった宮本康昭(81)の再任拒否だ。裁判官は10年の任期ごとに再任される仕組みだが、宮本は認められなかった。

 平賀書簡、そしてブルーパージ。青法協会員も抱える日弁連は「反動司法」と批判し、最高裁への抗議運動を展開した。宮本が「対立は伏流水のようにあった」と語るように、最高裁や政府・与党に対抗して左傾化を強め、安保反対運動などに関わった世代を軸に組織を左傾的闘争体質に染め上げていったのだ。

慣例破る最高裁判事人事、今も「政権介入」と認識?

 今年1月。安倍晋三内閣は定年を迎える弁護士出身の最高裁判事の事実上の後任に、同じ弁護士出身の山口厚(63)を任命した。

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