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【インフラ再考】迫りくる崩壊(5)「電子の耳」長寿命化に挑む、人材を補完する技術

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【インフラ再考】
迫りくる崩壊(5)「電子の耳」長寿命化に挑む、人材を補完する技術

阪神高速道路が行っている道路下の微細な音から亀裂の位置を確認する実験=5月15日、埼玉県川島町のG&U技術研究センター 阪神高速道路が行っている道路下の微細な音から亀裂の位置を確認する実験=5月15日、埼玉県川島町のG&U技術研究センター

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 赤いさびがまじり、乳白色ににぶく光る「石灰のつらら」は、高架道路橋の傷みが進んでいることを知らしめていた。

 「こんなに劣化が進んでいるのかと驚いた」。阪神高速道路の渡辺尚夫・大規模修繕担当部長は、がくぜんとした経験がある。

 大阪市福島区の淀川にかかる阪神高速池田線の高架道路橋を昨年視察した際、橋の直下に、鍾乳洞にできる「つらら」のようなものが何本もぶら下がっているのを見た。道路のひび割れに雨水が染みこんで、コンクリートの石灰を溶かしたうえ、さらにその下に敷いてある鉄板をも浸食した証拠だ。「遊離石灰」と呼ばれる現象が起きていた。いわば、口の中の虫歯が目に見えてわかるような状態だった。

 この道路橋は昭和42年にできた。調査の結果、橋の安全性にかかわる根幹部分はまだ傷んでおらず、「問題はない」と判断され、今も使用されている。点検と修繕を重ねて、老朽化の進行を遅らせる考えだ。渡辺氏は「今すぐ壊れてしまうというわけではない。だが、メンテナンスを進めていかないと大きな事故につながりかねない」と気を引き締める。

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