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【インフラ再考】迫りくる崩壊(4)「身の丈にあう」水道管 サイズを小さく、負担を軽く

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【インフラ再考】
迫りくる崩壊(4)「身の丈にあう」水道管 サイズを小さく、負担を軽く

 財政負担を減らし、身の丈にあった水道インフラの整備に舵(かじ)を切ろうとする動きが自治体の中で出てきた。

 水道管設備を扱うクボタは昨年8月、これまでの水道管に比べて約3割価格を抑えた製品を発売した。「100年以上」は使えるとしていた従来品よりも耐用年数は若干短く、80年程度だが、耐震性能に変わりはない。水道管の塗装を減らすなどして軽量化したことで、取り扱いやすくなり、工期の短縮にもつながるとしている。

 各地の水道局からの引き合いも多く、これまでに約90の事業体がこの製品を採用、年内に150件以上の販売が視野に入った。

 同社の内田睦雄執行役員は「自治体は限られた予算の中、耐震化をしなければいけない。更新率を上げるには、価格引き下げが必要だった」と説明する。

企業の知恵導入

 現在、日本全国で震度6強レベルの地震に耐えられる主な水道の割合を示す「耐震適合率」は36%の水準にある。政府は34年度末までに50%に引き上げる目標を掲げているが、達成は難しい状況だ。

 法定耐用年数(40年)を超える水道管の割合は高まる一方で、年間の更新率は1%に満たない。税収の伸び悩みがネックとなり、水道管の交換は遅れがちだ。

 予算の節約に役立つ企業の知恵を本格的に取り入れることが、水道インフラの維持に向けた有力な選択肢になってきている。

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