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【関西の議論】まさに死の疑似体験、大峰山・入峰修行…荒行で知る「現代社会を生き抜くヒント」

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【関西の議論】
まさに死の疑似体験、大峰山・入峰修行…荒行で知る「現代社会を生き抜くヒント」

先達らに両足を持たれ、崖下へ身を乗り出す捨身行「西の覗」。まさに死の疑似体験だ=奈良県天川村 先達らに両足を持たれ、崖下へ身を乗り出す捨身行「西の覗」。まさに死の疑似体験だ=奈良県天川村

 出産、家事、育児-。時代は変わり、男性も炊事から子育てまでこなす「イクメン」が多い現代だが、女性の「本当の苦労」を男性が理解するのは難しい。「家庭から離れて山に入ることで相手の苦しみを知り、感謝の気持ちがうまれる」-。入峰修行には、そんな意味が込められているのだという。

迷っても上を向く

 結界門をくぐり、薄霧がかかる杉林を、白装束に身を包んだ先達が吹く法螺(ほら)貝の音を聞きながら、黙々と進んでいく。途中、過去に遭難者があった場所で手を合わせ、慰霊と修行の無事を祈る読経を行った。

 「山道で迷ったときは、沢に下りるのではなく、尾根を目指して上がること」「人生も同じ。迷っても下を向くのではなく、上を向いて歩きなさい」

 先達の言葉を胸に刻みながら進むこと約2時間。これまでなだらかだった山道が一変し、急峻(きゅうしゅん)な岩場が現れた。

 「まず右足から岩にかけて」。壁のように切り立つ巨岩「鐘掛岩(かねかけいわ)」(1620メートル)は、この修行第1の難所だ。

 岩の間隙から垂れた鎖を震える手でつかみながら、指示通り一つ一つ岩に足をかけてよじ登る。自分の腕だけを頼りに、垂直の岩壁を命綱なしで登る苦行に、縮み上がるような恐怖を覚えた。

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