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【関西の議論】「水の国」キャンペーンが泣く、濁る世界遺産・熊野川…清流イメージ無残、茶褐色の川に観光客あ然

 和歌山県は昨年7月から始めた「水の国、わかやま。」キャンペーンで、水関連の県内観光の取り組みを具体的に示す30ページのガイドブックを作成。新宮市の南西に位置する東牟婁(ひがしむろ)郡については、那智の滝や尾崎酒造など、水に関わる名所や産業を写真付きで紹介した。

 ただ、そこには「世界唯一の川の世界遺産」である熊野川と、川舟下りについて一言も触れられていなかった。県観光局幹部がその理由として、「熊野川は濁りが多く、掲載は絵的に厳しい」と語ったというのだ。

 河口の一部の河川管理者でもある県のこうした態度に、同市議会では議員が「全国に宣伝できる川ではないと県が認めたことになるのではないか」と抗議、田岡実千年市長も「(電話で)残念と申し上げた」と県に意見を述べたことを明らかにした。

 熊野川はその後の改訂版で登場したが、少なくとも昨年9月時点では、県からは“見捨てられていた”ことになる。

国の施策に期待

 ダムによる濁水や汚泥については、電源開発も対策を取り始めている。取水設備の改善を昨年から2カ年計画で実施し、1年目が終了。濁りが少ないダムの上澄みをいかに取水するかの研究も行われており、改善が期待されている。

 一方、新宮市議会議長団は5月24日、自民党本部に二階俊博幹事長を訪ね、改善を求めて陳情した。二階幹事長は国土交通省の山田邦博水管理・国土保全局長に現地調査を要請、山田局長からは「現地を視察した上で対策を検討したい」との回答があったという。

 世界遺産は、対象とされた資源をどう維持していくかも大きなテーマだ。熊野川の濁り対策は地方自治体のレベルを超え、国としての施策しか残されていないのかもしれない。

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