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【世界ミニナビ】
チャイナマネーで保釈金「80億円」…殺人容疑の31歳中国籍女、米裁判所に納付

減速ぶりが目立つ昨今の中国経済だが、ある意味チャイナマネーの“底力”を久々に見せつけたニュースといっていいだろう。舞台は米国。しかも殺人事件というから、穏やかな話ではない。元恋人を殺害したとして逮捕された中国籍の女が、まれに見る高額な保釈保証金を払って保釈されたのだ。その額は実に7000万ドル(約79億3600万円)。事件の“本筋”をよそに、世界に波紋が広がっている。
日本での最高額の4倍近い巨額納付
逮捕されたのは、中国籍の女、ティファニー・リー容疑者(31)。昨年4月、米カリフォルニア州で元恋人の米国人男性を殺害した疑いがもたれている。
この米国人男性との間には子供が2人おり、実質は夫婦関係にあったとみられる。リー容疑者は新しい恋人や仲間の男らに男性の殺人を指示した主犯格とみられているが、無罪を主張している。
裁判所が保釈保証金を3500万ドル(約39億6800万円)にすると決定したところ、リー容疑者側は不動産での納付を希望。カリフォルニア州法の規定に基づき、2倍の7000万ドル(約79億3600万円)相当の不動産で支払っって保釈されたという。
ちなみに日本の保釈保証金で史上最も高額だったのは20億円。食肉卸大手「ハンナン」グループによる牛肉偽装事件で、詐欺罪などに問われた浅田満・元会長=懲役6年8月の実刑判決が確定=に対する大阪地裁の決定だった。2014年、浅田元会長は20億円を納付して保釈され、世間を驚かせた。