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訪日外国人患者、治療後に帰国し“失踪”踏み倒し後絶たず…旅行保険に未加入、カード持たず

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訪日外国人患者、治療後に帰国し“失踪”踏み倒し後絶たず…旅行保険に未加入、カード持たず

外国人患者が多いりんくう総合医療センター。医療費を払わずに帰国するケースも少なくない=平成28年12月、大阪府泉佐野市 外国人患者が多いりんくう総合医療センター。医療費を払わずに帰国するケースも少なくない=平成28年12月、大阪府泉佐野市

 昨年10月には、無保険で来日した20代の韓国人が急患で運ばれて数日間入院。一部は払ったが帰国後は連絡が途絶え、約75万円が未収金になった。昨年12月にも来日時に気分不良で搬送されたトルコ人に約60万円の未納が残るなどした。

 回収に膨大な手間

 トラブルになる訪日患者は、旅行保険に未加入▽クレジットカードの未所持▽所持金が少ない-などのケースが多い。海外では、治療前に医療内容やコストを明示する国も多いが、日本では治療後に「ここまで治せといっていない」といって踏み倒す事例もある。

 未収金は、回収に膨大な手間やコストがかかる。返済方法を交渉するための通訳代や、連絡が途絶えた“失踪”患者に何度も督促する国際電話代がかかる。大使館を通じて支払い請求するなど、日本人相手より業務は膨大になる。

 同センターの国際医療コーディネーター、難波幸子さんは「搬送時に『いくらまで払えますか』とはいえない。でも、金がないからといって患者は拒めない」と訴え、「未納者に帰国されると終わり。まじめに払う人が損をするような医療でいいのか」とこぼした。

実態不明の未収金、国も対策に本腰

 観光立国の“影”ともいえる訪日外国人患者の医療費未収金問題。「増えた」といわれているが、正確な統計データがなく、実態は分かっていない。訪日客が増えればトラブルの増加も想定される。国も、医療ニーズを聞き取る医療通訳の必要性や未収金の実態を探る事業に乗り出している。

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