記事詳細
老朽化で…大阪能楽会館が12月末、閉館へ
大阪の能楽公演の拠点として親しまれている大阪能楽会館(大阪市北区)が、老朽化のため12月末で閉館することが、関係者の話で24日分かった。年内の公演は予定通り実施するという。
同会館は昭和34年、観世流シテ方の故大西信久さんが能楽専用ホールとして創設した。ヒノキ造りの本舞台に橋掛かりがある伝統的な様式で、1、2階の収容人員は計513人。JR大阪駅近くの繁華街にあり、公演や稽古などに利用されている。
大西さんの孫で観世流シテ方の礼久さん(49)によると、天井や空調設備などの補修が必要な上、借地契約の更新で負担増が見込まれたため、存続を断念。借地契約が終了する12月末での閉館を決めた。
礼久さんは「残念だが、どうしようもない。能舞台の移築先を探したい」と話している。