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【脳を知る】5分で死に至る心室細動…119番だけではダメ、脳血流を保つため一次救命措置が重要

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【脳を知る】
5分で死に至る心室細動…119番だけではダメ、脳血流を保つため一次救命措置が重要

心室細動では、救急車が来るまでに救命措置を 心室細動では、救急車が来るまでに救命措置を

 今年2月、18歳の女性アイドルが「致死性不整脈」とされる死因で突然亡くなられたことが話題になりました。日本では1年間で約7万人、1日に約200人、8分に1人がこのような心臓突然死で亡くなっています。致死性不整脈の中の「心室細動」という不整脈が、心臓突然死の大半の原因です。

 心室細動は心臓に異常な電気刺激が生じて心臓がけいれんしてしまい、血液を全身に送り出せなくなる不整脈です。心室細動が起きると約10秒で意識を失い、約5分で死に至ります。心室細動が起きて自然に治ることはほとんどありません。

 心室細動から5分で死に至る最大の原因は脳の障害です。心室細動が起きて脳への血流が途絶えると、脳の細胞に血液中の酸素やエネルギーなどが供給されなくなります。約10秒で脳の細胞は酸欠になり、エネルギー源であるブドウ糖も5分と持ちません。脳の細胞が死んでしまう時間がこの5分です。

 身体の他の臓器の細胞は酸素やブドウ糖が不足しても、脂肪を分解するなど他の方法でエネルギーを補えるので短時間で死ぬことはありません。このように脳は生命の維持に極めて重要な臓器で、この脳への血流で救命率が決まります。

 心室細動を正常な脈に戻すには、自動体外式除細動器(AED)を使い電気ショックを与え、心臓のけいれんを解除する「電気的除細動」を一刻も早く行う必要があります。

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