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【都市を生きる建築(93)】世界の先端だった骨太なモダンデザイン「大阪市営地下鉄御堂筋線」…「建築」としても語れる“大動脈”

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【都市を生きる建築(93)】
世界の先端だった骨太なモダンデザイン「大阪市営地下鉄御堂筋線」…「建築」としても語れる“大動脈”

印象的な淀屋橋駅の照明。開業当初はアーチ天井の中央に逆三角形の出っ張りが一直線に伸びて、光を放っていた(西岡潔撮影) 印象的な淀屋橋駅の照明。開業当初はアーチ天井の中央に逆三角形の出っ張りが一直線に伸びて、光を放っていた(西岡潔撮影)

 今回取り上げたいのは、大阪市営地下鉄御堂筋線である。1930(昭和5)年に工事が開始され、1933年、日本で2番目の地下鉄として梅田-心斎橋間が開業した。先に1927年に開業していた東京地下鉄道(現・東京メトロ)銀座線との違いは、当時の都市計画法によって定められた事業であること。大阪の大動脈を生み出すために御堂筋の拡幅とともに造られ、受益者負担の原則に基づき、快適さが増す沿道の土地所有者からも建設費の一部を集めた。現在必要なだけの利便性ということにとどまらない、公共デザインの一環として成立したのだ。

 そんな長期的な視野があったがゆえに、地下鉄御堂筋線は「建築」としても語れる性質を持っている。梅田駅、淀屋橋駅、心斎橋駅は地下の大空間が印象的だ。上り下りのホームを1つにまとめることにより、天井が高く、ホームに柱がない駅となっている。梅田駅の天井は2015(平成27)年に改変されたが、淀屋橋駅と心斎橋駅については、伸びやかなアーチ天井を邪魔しないデザインで、開業当初からの格好よさの勘所が理解されている。

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