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【西論】日本遺産めざして 「楠公さん(楠木正成)」を再び全国区に

 「第2部が終わったら、お客さんが減ってるかもしれませんね。湊川神社をご存じの方は、どうしても関東では少ないので」

 「最近は(楠木)正行公を『まさつら』と読めない人も多いので心配ですね」

 3月21日、東京・明治神宮会館で弊社が主催したシンポジウム「楠木正成考」で、舞台裏で交わされていた会話である。発言の主は、楠木正成を祭る湊川神社(神戸市中央区)の垣田宗彦宮司と、正成の嫡子・正行を祭る四條畷神社(大阪府四條畷市)の寺井種伯(たねのり)宮司。2人はシンポジウムの第3部で、正成の故郷、大阪・千早赤阪村の松本昌親(まさちか)村長とともに、パネルディスカッション「引き継がれた忠と義~再評価したい大楠公・小楠公」に参加することになっていた。

 シンポジウムは第1部で、作家の井沢元彦氏が基調講演し、第2部では雅楽師の東儀秀樹氏が特別講演して雅楽器で「桜井の決別」で有名な「楠公の歌」を演奏していた。著名な2人の舞台が終われば、会場はガラガラではないか。宮司たちはそんな不安を抱いていたのである。

 結論を言えば、不安は杞憂(きゆう)だった。会場内は、冷たい雨の中を集まった約1900人で、閉会までいっぱいだった。正成・正行父子の物語や、ゆかりの地の逸話を聴きたいという熱気が4時間近く、冷めることもなかった。

 ◆江戸時代から高い人気

 閉会後に入場者から集めたアンケート結果がまた、2人の宮司を安心させるものだった。父子ゆかりの地で訪れてみたい所を尋ねると、湊川神社が32%で1位、四條畷神社は14%で千早城跡(26%)に次ぐ3位に入った。「桜井の決別」で有名な桜井駅跡(11%)を抑えての3位は堂々たるものだ。寺井宮司がパネルディスカッションで、正行の潔い生き方と魅力を熱く語り、それが神社への関心を高めたことは明らかだった。

 湊川神社の方はそもそも、その鎮座場所に着目したのは関東の人である。江戸時代の水戸藩2代藩主の水戸光圀、水戸の黄門様がその人だ。

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