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【脳を知る】アルツハイマー病 男女差の存在を思わせる研究結果

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【脳を知る】
アルツハイマー病 男女差の存在を思わせる研究結果

おばあちゃん、何となく活気がなくなってきた? 初期の認知症では、家族だけがわかる変化にも注意を おばあちゃん、何となく活気がなくなってきた? 初期の認知症では、家族だけがわかる変化にも注意を

 男女で発症率が異なる病気があることをみなさんご存じでしょうか。例えば乳がんは女性に圧倒的に多い疾患としてよく知られています。閉経し女性ホルモン分泌が減少することが影響し、骨粗鬆(こつそしょう)症も女性の方が多い疾患の一つです。

 このように男女で発症する確率が異なる疾患は意外に多く存在します。脳で言えば髄膜腫という良性脳腫瘍も女性に多いとされています。では認知症の原因として多いアルツハイマー病はどうでしょうか。今まで男女に明らかな差があるといった根拠はありませんでしたが、男女差が存在することを思わせる研究結果が出ておりますので今回はそれをご紹介いたします。

 「Neurology」という医学雑誌に掲載された内容です。結論から言いますと、女性の方が言語記憶能力低下がしにくく、初期段階で診断をつけにくい可能性が高い、といったものです。

 今回の研究ではアルツハイマー型認知症の患者さん254人、軽度記憶障害を認める軽度認知障害の患者さん672人、言語記憶に問題のない390人を対象にし、言語記憶力テストとPET検査を行っています。

 PET検査は主にがんの全身検査に使用されますが、糖の代謝を指標にしているので脳の活動を推し量るのに使われたようです。糖代謝が落ちているということは脳機能が低下していることを示します。普通に考えればPET検査での低下と言語記憶力テスト得点の低下はほぼ比例すると予想できます。しかし女性ではPET検査結果が低くなっているにも関わらず、言語記憶力テストの得点が下がりにくいことがわかりました。

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