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【衝撃事件の核心】
21歳ヤンママ、1歳長女にインスリン投与の残酷 献身看病に隠された〝裏の顔〟
同症候群は、自分の子供をわざと病気にするなどした上で、献身的に看病して周囲の注目を集めようとする精神症状だ。厚生労働省の統計によると、平成16年1月から27年3月までの子供が死亡する虐待事案で、同症候群が動機となったケースは4人いた。
中でも、16~20年に入院していた子供3人の点滴に水道水などを混ぜて死傷させたとして、傷害致死などの罪に問われた女=懲役10年が確定=に対する京都地裁での裁判員裁判は注目を集めた。
起訴前の精神鑑定で同症候群と診断されていた女は公判の被告人質問で、「特別な子供を看病する母親として、特別な存在と周囲から見られることに居心地のよさを感じていた」と動機を語っていた。
「代理ミュンヒハウゼン症候群」疑いも…本人否定
光吉容疑者のものとみられるブログには代理ミュンヒハウゼン症候群への言及もあった。概要を紹介した上で《いくら関心もってもらいたくても我が子に危害を与えるなんて考えられへん。何が憎くてそんなことするんやろ?》と、間接的に同症候群の“発症”を否定していた。
大阪地検は3月29日、インスリンを混入させたコーヒーを飲ませ、低血糖状態にさせたとする傷害罪で光吉容疑者を起訴した。鑑定留置は実施しておらず、供述などから同症候群ではなかったと判断したものとみられる。
府警の強制捜査によって明らかになった「裏の顔」。今後、公判で歪んだ長女への愛情が裁かれることとなる。