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【関西経営者列伝】「現状に甘えるな」“老舗病”を厳しく問う 森下仁丹・駒村純一社長(1)

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【関西経営者列伝】
「現状に甘えるな」“老舗病”を厳しく問う 森下仁丹・駒村純一社長(1)

森下仁丹の駒村純一社長=大阪市中央区の森下仁丹本社(安元雄太撮影) 森下仁丹の駒村純一社長=大阪市中央区の森下仁丹本社(安元雄太撮影)

 当時注力していた通販事業でも、社内では「これだけ売れた」と喜んでいるけど、「初回限定」とかで安売りするからこその数字で、アフターサービスができていないから顧客の定着率は悪かった。風呂に水をためても下から漏れているような感じでした。

 一方でまだ伸びる可能性があるともみていました。液体の仁丹を作る開発から生まれ、いろんな応用がきく継ぎ目のないシームレスカプセルでは特許を持っていたし、勝てるという思いがありました。この魅力的な技術がなければ、祖父もよく食べていた仁丹で有名な会社だからといって再就職しなかったと思います。

 《改革に向け、社員には強い言葉でメッセージを繰り返し発信した

 「今の森下仁丹は社会に必要とされていない」と、面と向かって言いました。うちでなくても代替できる製品がいろいろあるなら、存在価値がない。世の中から消えても誰も困らない。成功体験も失敗の経験もないから、危機が実感として持てていないのかなと。社会に必要とされる製品、企業とは何なのか考えてほしかったんです。

 世の中の役に立つというのは、森下仁丹の創業以来の精神ですが、希薄になっていた。伝統、社是はよりどころになる、これをベースにして発展していこうという発信が必要だったんです。創業者は100年以上前に仁丹で国内外を席巻した。当時とは時代が違いますが、創業者の精神は不変だし、社員には、自分のものにしてほしいと。

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