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【世界を読む】240人の惨殺遺体、メキシコ「麻薬戦争」の現実…世界“最凶”の麻薬カルテルが跋扈した地帯

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240人の惨殺遺体、メキシコ「麻薬戦争」の現実…世界“最凶”の麻薬カルテルが跋扈した地帯

2月26日、メキシコ国内で2014年に43人の学生が失踪した事件から29カ月目にあたり、首都メキシコシティーでの抗議活動で顔を赤く塗った女性たち。メキシコでは「麻薬戦争」による犠牲者が後を絶たない(ロイター) 2月26日、メキシコ国内で2014年に43人の学生が失踪した事件から29カ月目にあたり、首都メキシコシティーでの抗議活動で顔を赤く塗った女性たち。メキシコでは「麻薬戦争」による犠牲者が後を絶たない(ロイター)

 麻薬カルテルにとって、最大の市場である米国への密輸を図る上で、国境地帯や湾岸部は重要な拠点となる。このため、カルテル同士のこうした重要拠点の覇権をめぐる争いは激化しやすく、ベラクルス州も最も激しい抗争が繰り広げられている地帯のひとつだとされている。

残虐すぎるカルテル

 ベラクルス州での抗争が激しい理由には、「ロス・セタス」と「ハリスコ・ヌエバ・へネラシオン」という二つの麻薬カルテルによる勢力争いがあるためだとの見方がある。特にロス・セタスは、米政府が「世界で最も危険な麻薬カルテル」と呼ぶほどで、軍の元特殊部隊員らで結成され、あまりにも無慈悲な残虐性で勢力を拡大してきた組織である。

 その残虐性は常軌を逸しており、敵や民衆をただただ殺害していく。それも拷問を加え、首や四肢を切断、その映像をインターネット上に流す。ひたすら恐怖を与え続けるのだ。

 ロス・セタスの登場で、他の麻薬カルテルも準軍事組織のような部隊をつくるようになり、武装強化された抗争は激しさを増したともいわれている。

 今年1月に米国に移送された「麻薬王」のホアキン・グスマン受刑者(59)が率いるメキシコ最大級の麻薬組織「シナロア・カルテル」とも凄惨な抗争を繰り広げたことでも知られる。

不明者家族らの執念

 冒頭に書いたように、終わらない「麻薬戦争」に付随する事件に巻き込まれ、行方不明になった人々は多い。ベラクルス州で240人以上の遺体発見につながったのは、そうした行方不明者の家族らによる団体「エル・ソレシート」の活動による。

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