産経WEST

【関西の議論】イメージと随分違う忍者の“真の姿”…甲賀・伊賀の忍術を集大成した秘伝書「万川集海」を読み解く

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【関西の議論】
イメージと随分違う忍者の“真の姿”…甲賀・伊賀の忍術を集大成した秘伝書「万川集海」を読み解く

忍者にもっとも大切なものは「正心」

 具体的な特殊任務の遂行方法や忍器の解説よりも先に、第2、3巻と大きな割合をさいて説かれているのが「正心」、つまり正しい心を持った忍者として活動することの大切さだ。

 中島さんが収集してきた文書の中には、「窃盗」と書いて「しのび」と読むものも多いが、「特に時代が変わり、平和な江戸の世になってからは、『正しい人』として大名に仕官(雇ってもらうこと)してもらわなければならない。甲賀と伊賀では『善人』として、正義の側で技を使うことが重視された」という。

 また、江戸時代の忍者にとって大切な技術であるはずの「火器」の解説は、万川集海では21巻と22巻、つまり序列の最後に収められており、しかも火術は忍術の本源ではない-としているところが興味深い。

 万川集海は「源は則、陰陽両術の深理をもって輙(たやす)く敵城へ忍び入り、忽然(こつぜん)として敵を挫(くじ)くの術なり」と説き、わざわざ「巻末に附すのみ」としている。中島さんは「忍者の基本は『忍び込む』『逃げる』『隠れる』。けがをせずに任務を果たし、やむを得ない場合にのみ戦って生き延びる。そんな理想の姿をかいまみることができる」と話す。

まだまだ進む忍者研究

このニュースの写真

  • イメージと随分違う忍者の“真の姿”…甲賀・伊賀の忍術を集大成した秘伝書「万川集海」を読み解く

「産経WEST」のランキング