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貝塚・水間名物「愛染しぐれ」が30数年ぶりに復活 12日のイベントで

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貝塚・水間名物「愛染しぐれ」が30数年ぶりに復活 12日のイベントで

「愛染しぐれ」の名前の由来となった水間寺内にある「愛染堂」前で復活を喜ぶ山本利憲さん(中)と石居功副委員長(右)=大阪府貝塚市水間 「愛染しぐれ」の名前の由来となった水間寺内にある「愛染堂」前で復活を喜ぶ山本利憲さん(中)と石居功副委員長(右)=大阪府貝塚市水間

 「水間観音」で知られる水間寺(大阪府貝塚市水間)の地元で、名物として愛されていた和菓子「愛染しぐれ」が約30年ぶりによみがえる。同寺で12日に開催されるイベントで300本(1本550円)を限定販売。関係者は「懐かしい味を思い出して多くの方に喜んでもらい、水間の発展にもつながったら」としている。(嶋田知加子)

 「愛染しぐれ」は、同寺前にあった和菓子店「観月堂」の名物で、小豆と砂糖、餅粉などを使った蒸し菓子。数年前に96歳で亡くなった2代目の山本寅(とら)一(かず)さんが、同市の老舗和菓子店「塩五」での修業後、塩五名物の蒸し菓子「村雨」をヒントにもっちり感を加えて生み出した。

 水間名物として愛された「愛染しぐれ」だが、寅一さんの後継者がおらず三十数年前に廃業。今でも参拝者から「売っていないのか」との問い合わせがあり、地元でも「独特な食感が忘れられない」との声が絶えないという。

 そんな中、イベント「来ちょ~え!貝塚みずま 春フェスタ~お夏清十郎の恋~」実行委の石居功副委員長らが、イベントを盛り上げるための名物を探していたところ、岸和田市の和菓子店「田中清月堂」に同じ味わいの蒸し菓子「もみじしぐれ」があることを知り、復刻版の製造を依頼。廃業した観月堂から、当時の箱や包装紙も見つかったこともあり、今回復刻に踏み切った。

 実は田中清月堂の先代と寅一さんは、塩五でともに修業した兄弟弟子。寅一さんのおい、利憲さん(69)は、父の故・利雄さんから「同じ味を味わいたいなら、『もみじしぐれ』を食べたらいい」と聞かされていたという。

 利憲さんは「かつては生産が追いつかないほど忙しかった。この機会にあの味を思い出してくれれば」と目を細めた。

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