産経WEST

天然記念物ウツクシマツがピンチ 滋賀県・湖南市が保全計画策定へ

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


天然記念物ウツクシマツがピンチ 滋賀県・湖南市が保全計画策定へ

湖南市平松地区に自生するウツクシマツ(滋賀県提供) 湖南市平松地区に自生するウツクシマツ(滋賀県提供)

 滋賀県湖南市に自生し、国の天然記念物に指定されているアカマツの変種「ウツクシマツ」が、深刻な松枯れ被害に遭っている。県や市などは薬剤の注入による松くい虫の除去などの対策を取っているが、被害はやまず本数は35年前に比べて6割程度に減少。事態を重く見た市は平成30年度から国の支援を受け、効果的に保全を行うための保存活用計画を策定する方針だ。

 ウツクシマツは、湖南市平松にある美松山の南東斜面(1・89ヘクタール)に自生。主幹がなく、1本の根から枝が地表近くで放射状に分かれており、傘を逆さにしたような樹木の形が特徴だ。

 平安時代に公家の藤原頼平がこの地を訪れた際に、突然現れた娘が周囲の雑木林を美しい松に姿を変えた-という伝説が残る。江戸時代には浮世絵にも描かれ、東海道五十三次沿いの名所としても知られている。

 しかし昭和50年代の全国的な松くい虫の発生に伴い、ウツクシマツも松枯れ被害に。市が薬剤注入による虫の除去を行うなどして一時は沈静化したものの、近年再び被害が再燃。市によると、昭和55年に254本あったウツクシマツが、平成28年には156本に減ったという。さらに今冬の大雪では、数本の松の枝が折れる被害にも見舞われている。

続きを読む

「産経WEST」のランキング