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【平野母子殺害】発生から15年再び無罪「何のための司法か」遺族肩落とす

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【平野母子殺害】
発生から15年再び無罪「何のための司法か」遺族肩落とす

母子殺害放火事件の経過 母子殺害放火事件の経過

 事件発生からもうすぐ15年がたつ。無期懲役から死刑、最高裁による差し戻し、そして無罪-。司法判断が揺れに揺れた大阪市平野区の母子殺害放火事件の差し戻し控訴審で、大阪高裁は2日、差し戻し1審の判決を支持し、殺人などの罪に問われた刑務官、森健充(たけみつ)被告(59)を再び無罪とした。逆転有罪を願った被害者の遺族は、被告不在の法廷で読み上げられた主文に、がっくりと肩を落とした。

 5年前の無罪判決で森刑務官は釈放され、被告人の出頭義務がない控訴審の公開法廷には、この日も含め一度も姿を見せなかった。

 法廷では無人の証言台を挟み、検察官と弁護人が相対した。裁判長は傍聴席を見据え、判決文の朗読を始めた。「主文、本件控訴を棄却する」

 「これだけ状況証拠はあるのに。何のための司法なのだろう」。犠牲になった森まゆみさん=当時(28)=の母親(67)は最高裁が有罪立証に高いハードルを課して審理を差し戻した後、こんな無念さを語っていた。

 この日、傍聴席に座った母親は裁判長にじっと目を向けていたが、2度目の無罪判決に力なくうつむいた。「悔しくて憤りを感じる」と、無力感にうちひしがれた差し戻し審の判断は覆らなかった。

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