産経WEST

【衝撃事件の核心】「そんなんインチキやん!」人から車借りて事故 使えなかった「他車運転特約」のナゾ

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【衝撃事件の核心】
「そんなんインチキやん!」人から車借りて事故 使えなかった「他車運転特約」のナゾ

人から借りた車を運転していて事故を起こした男性。自動車保険の「他車運転特約」に基づいて保険金を請求したが… 人から借りた車を運転していて事故を起こした男性。自動車保険の「他車運転特約」に基づいて保険金を請求したが…

 吉岡さんは当時、父親と同居していた。字面通りに読めば当然、保険金が出るはずだったが、結論としては1円ももらえなかった。

 事故証明書を取り寄せ、田中さんを含めた関係者からの聞き取り結果を代理人が書面にまとめて提出しても、保険会社が応じることはなかったという。

 業を煮やした吉岡さんは保険会社に特約に基づく保険金の支払いを求め、大阪地裁に訴訟を起こした。

「請求権者は他車の所有者」

 この保険会社の他車運転特約は約款において、以下のように記載されていた。

 (1)《当社は記名被保険者またはその家族が、自ら運転者として運転中の他の自動車をご契約のお車とみなし、普通保険約款車両条項を適用します》

 適用される同条項では、被保険者(保険の対象者)の範囲をこう定めていた。

 (2)《この車両条項における被保険者は、ご契約のお車を所有する者とします》

 1審大阪地裁は(1)(2)の規定を前提に、極めてシンプルな判断を下す。

 「他車運転特約が適用される車両保険の被保険者とは他の車両の所有者を意味し、他車を運転していた者は該当しない。原告(吉岡さん)は他車の所有者(田中さん)ではないから、車両保険金の請求をすることはできない」

 つまり、他車運転特約上の保険金請求権は田中さんにあり、記名被保険者である吉岡さんの父親にも、その親族の吉岡さん自身にも帰属しないというわけだ。

「経由」の意味は…

 2審の大阪高裁では、保険金の請求権者が一体だれなのか、という点が改めて争点となった。

続きを読む

関連トピックス

「産経WEST」のランキング