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淀川の天然ハゼを新大阪名物に…「淡泊な白身で柔らかな食感」大阪市内で試食会
東京の料亭では高級魚として珍重されることも多いハゼを、需要が少ない大阪でも名物にしようという試みが進められている。淀川での漁獲量も年々増加しているといい、関係者は「ハゼは淡泊な白身でやわらかな食感が魅力。ぜひほんまもんの大阪名物に」と意気込んでいる。(上岡由美)
「素材の味がいいので、まず塩で食べてください」
大阪・新世界の「日本一の串かつ横綱通天閣店」で、今年1月中旬、まちづくりグループ「なにわ名物開発研究会」(大阪市中央区)の会合があり、難波ネギをハゼで巻いて揚げた「淀川ハゼの難波葱巻き串」や「淀川ハゼの唐揚げ」などの創作料理が提供されると、「身がさっぱりして食べやすい」「骨も丸ごと食べられる」など、試食した人たちから満足そうな声があがった。
大阪・淀川流域では、ハゼは昔から親しまれていたといい、江戸時代には「ハゼ天ぷら船」を仕立てるほど人気があったほか、昭和初期までは桜島(大阪市此花区)にハゼ料理で有名な店が並ぶほどだった。水質悪化に伴い、淀川の水産物を食べる習慣はすっかり薄れたが、最近は水質も向上、ハゼ自体も漁獲量が増えてきたという。