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「防衛技術研究=戦争は稚拙!」いまなお〝軍事アレルギー〟の学術界、過去の声明見直しへ視界不良

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「防衛技術研究=戦争は稚拙!」いまなお〝軍事アレルギー〟の学術界、過去の声明見直しへ視界不良

日本学術会議が開いたシンポジウム。「軍事研究を行わない」とする過去の声明の見直しについて反対意見が大勢を占めた=4日午後、東京都港区 日本学術会議が開いたシンポジウム。「軍事研究を行わない」とする過去の声明の見直しについて反対意見が大勢を占めた=4日午後、東京都港区

 防衛省が大学などを対象に研究費を助成する公募制度をめぐり、賛否が割れている。日本を代表する科学者組織「日本学術会議」には「軍事研究を行わない」とする過去の声明があり、防衛装備品に応用可能となることに警戒感を示す研究者が多い。一方で時代の変化を踏まえ「自衛目的の研究なら認められる」と容認する意見も。学術会議は声明を見直すべきか否か検討しているが、日本の平和を守る観点から〝軍事アレルギー〟を脱却できるのか。

関西大、法政大…広がる応募禁止

 防衛省の公募制度は「安全保障技術研究推進制度」。防衛分野にも応用可能な研究を支援しようと平成27年度に創設した。防衛省の外局・防衛装備庁が「レーザシステム用光源の高性能化」といったテーマを決めて募集している。

 この制度をめぐって学術界が揺れているのだ。

 戦時中に大学が軍事研究に加担した反省から、学術会議は終戦から5年後の昭和25年、「戦争目的の科学研究には絶対に従わない」とする声明を発表。42年にも同様の声明を出した。多くの研究機関や大学も軍事研究と距離を置いた。

 こうした経緯を踏まえ、公募制度にも一線を引く大学が広がった。関西大は昨年12月、「人類の平和・福祉に反する研究活動に従事しない」とする研究倫理基準に従い、学内の研究者による応募を禁じた。法政大も今年1月、同様の方針を決めている。

 これに対し「自衛権の範囲内での研究は認めるべきだ」「国民の意識が変化している」とする声もある。北朝鮮がミサイル発射を繰り返すなど各国が軍事科学研究にしのぎを削る中で、技術的な遅れによる抑止力低下や衰退する国内防衛産業を憂慮する専門家もいる上、研究費不足に悩む研究者には3年間で最大9千万円が支給される制度が魅力的だという背景がある。

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