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「死亡しても責任問わぬ」…過酷労働の比人女性に介護会社が陳謝 大阪地裁で和解

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「死亡しても責任問わぬ」…過酷労働の比人女性に介護会社が陳謝 大阪地裁で和解

 フィリピンから来日して介護施設に勤めていた男女10人が、過酷な労働条件で働かされたとして、運営会社の「寿寿(じゅじゅ)」(大阪府東大阪市)に未払い賃金や慰謝料の支払いを求めた訴訟が3日、大阪地裁(菊井一夫裁判長)で和解した。双方の関係者によると、会社側は労働基準法や労働安全衛生法を順守せず、快適な職場環境を提供しなかったことを陳謝し、解決金として計約1千万円を支払う。

 同社をめぐっては平成26年、フィリピン人女性らを採用する際に「死亡しても会社の責任は一切問わず、全ての権利を永久に放棄する」との誓約書に署名させていたことが発覚。外国人労働者に対する待遇が問題となっていた。

 訴状などによると、原告の女性らは日本人と結婚していたが、離婚。会社は現地での勧誘の際、元夫との間にできた子供の日本国籍取得を支援すると説明していた。渡航費用や日本語学校の費用は会社が貸し付け、給与から天引きするという書類に、十分に理解ができないままサインさせられていた。

 女性らは22~24年に来日し、会社が運営する複数の施設で勤務したが、日本人の職員に比べて給与水準の低い差別的待遇だったと主張。施設では1人で夜勤させられ、法定の休憩時間も取れなかった。また子供の国籍支援は実際にはほとんど行われていなかった。

 原告側代理人を務める奥村裕和弁護士は「外国人を雇っている介護施設では厳しい境遇に置かれている人がたくさんいる。そうした現状を改善するきっかけになれば」と話した。

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