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大阪からコアラいなくなる? エサ高過ぎ、天王寺動物園が飼育断念へ

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大阪からコアラいなくなる? エサ高過ぎ、天王寺動物園が飼育断念へ

天王寺動物園に1頭残ったコアラのアーク(同園提供) 天王寺動物園に1頭残ったコアラのアーク(同園提供)

 動物園の人気者コアラが、繁殖の困難さや高額な餌代などを理由に、大阪府内で今後、見られない可能性があるという。府内で唯一コアラを飼育している大阪市天王寺動物園(同市天王寺区)が維持コストの高さを理由に、現在残る1匹を最後に飼育を取りやめることを決めたためだ。

 天王寺動物園に残るコアラは10歳の雄のアーク。昨年6月に4歳の雄のコアラ「そら」が香港の動物園に貸し出されたため、天王寺動物園で唯一のコアラとなった。来園者のコアラ人気は高いが、実は、同園では一昨年、飼育動物の選定計画を検討する有識者会議で、コアラについて「維持困難」と判断、自然減による撤退を決定した。

 理由は繁殖の難しさと高額な餌代だ。

 コアラは繁殖協力のため、他園と貸し借りされるケースが多いものの、北方系と南方系の2種のうち同系統のコアラとしか繁殖ができない。天王寺動物園の場合、同じ南方系を国内で唯一飼育している「淡路ファームパーク・イングランドの丘」(兵庫県南あわじ市)と繁殖協力をしているが、交配は容易ではない。

 一方、餌代も年間数千万円かかる。天王寺動物園では、3匹を飼育していた平成27年度の飼育費が約6千万円で、このほとんどがユーカリの栽培委託費だ。

 ユーカリは、寒さに弱く、オーストラリアとは風土が異なる日本での栽培が困難なことに加え、台風などで収穫できない場合に備え、数カ所に分散して栽培せざるを得ない。天王寺動物園では、大阪府や鹿児島県など4府県5カ所でコアラの餌のためだけに約20種のユーカリを委託栽培しているが、「リスクヘッジを考えると栽培地の数は減らせない」(同園)としている。

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