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障害児育てる母親の力に…奈良・平群町の主婦が5千万円投じて支援団体を設立

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障害児育てる母親の力に…奈良・平群町の主婦が5千万円投じて支援団体を設立

「ひとつぶのたね」を立ち上げた中野康子さん(右)と弥生さん=奈良県平群町 「ひとつぶのたね」を立ち上げた中野康子さん(右)と弥生さん=奈良県平群町

 障害のある子供や家族の力になりたい-。そんな思いから、支援団体を1人で設立した女性がいる。奈良県平群町の主婦、中野康子さん(68)。知的障害がある長女・弥生さん(38)を育てた経験から、「若いお母さんの支えになれたら」と立ち上がった。「同じ立場の人が思いを分かち合い、共にできることを考えたい」と話している。

 木材の色合いと香りが心地よい空間に、陽光が燦々(さんさん)と降り注ぐ。住宅街の一角に建つ木造2階建ての家は、中野さんが設立した支援団体「ひとつぶのたね」の活動拠点として、自宅の隣に新築したものだ。

 目指すのは、「障害児を持つ親が集って育児の情報交換ができる場」。昨年10月に開所以来、平日の日中は常時開放している。少しずつ来訪者も増え、中野さんが育児や就労に関する相談に応じている。

 家族や自身の貯金など約5千万円を投じてまで支援団体を設立したのは、次女(33)の子供が通う幼稚園で、発達障害の子供を育てる母親と出会ったのがきっかけ。障害を持つ子供の子育てに悩みながら懸命に取り組む姿がかつての自分と重なり、「力になりたい」と思ったという。

 中野さんが弥生さんを出産したのは29歳の時。3020グラムと大きかったが、酸欠で顔が青く、すぐに保育器に入れられた。1歳を過ぎたころ、突発性発疹(ほっしん)による高熱を発症。ひきつけも起こした。

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