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サンゴ漁の文化守れ 高知で乱獲対策の規制強化に増殖実験 漁師ら研究機関と連携

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サンゴ漁の文化守れ 高知で乱獲対策の規制強化に増殖実験 漁師ら研究機関と連携

観賞用に加工された宝石サンゴ=高知市 観賞用に加工された宝石サンゴ=高知市

 水産庁も15年、各都県に資源管理に取り組むよう通知。南アフリカで16年9~10月に開かれたワシントン条約の締約国会議では、資源や取引の状況を調査する決定が採択された。

▽手応え

 「今後、さらに条約で取引が規制されれば漁への目が厳しくなり、伝統文化が途絶えてしまう」。県内のサンゴ業界は危機感を強め、サンゴ礁を形成する造礁サンゴの移植技術に着目。漁業関係者らでつくる高知市のNPO法人宝石珊瑚保護育成協議会は黒潮生物研究所(高知県大月町)と連携し、15年から宝石サンゴの増殖実験に取り組む。

 漁師から提供を受けたサンゴの枝先を研究所の水槽で飼育し、16年1月、穴を開けたコンクリート製の人工漁礁に5体を差し込み海に放流。同年7月に引き揚げるとすべて生存しており、中には成長した個体もあった。

 同研究所の中地シュウ所長(41)は「増殖につながる良い結果が得られた。時間はかかるが今後も実験を続け、資源保護に生かしたい」と話す。

 宝石サンゴ 地中海沿岸や太平洋西部などに分布するとされる。サンゴ礁をつくるサンゴとは分類が異なり、詳しい生態は分かっておらず、正確な資源量も明らかではない。成長が非常に遅く、1センチ伸びるのに数十年かかる。日本近海では水深70~300メートルの海域に生息し、主に赤、桃色、白の3種類の原木が採れる。近年、中国や台湾で需要が高まり、特に「血赤」と呼ばれる赤サンゴに人気が集まっている。

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