産経WEST

平均年齢65歳のベンチャー、NASAに製品を納入 大阪・大東市の「アクアテック」社長は90歳

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


平均年齢65歳のベンチャー、NASAに製品を納入 大阪・大東市の「アクアテック」社長は90歳

従業員たちとポンプの機能について話すアクアテックの玉川長雄社長(右から2人目) =大阪府大東市 従業員たちとポンプの機能について話すアクアテックの玉川長雄社長(右から2人目) =大阪府大東市

 そこで、パナソニックの人脈をたどって経理や営業の担当者を求めた。部下だった技術者も集まり、各メーカーの需要にあったポンプ開発を進めるうちに、事業は拡大した。

 さらに、22年に生産終了した「テクニクス」のターンテーブルの復活にも協力。もともとテクニクスに関わっていた技術者が多く、27年から一部の主要部品を製造している。

趣味やボランティアと両立

 一般社団法人「高齢者活躍支援協議会」(東京)は今年10月に開いたシンポジウムで、高齢者の就労が「生きがい」から「本格就労」へ移行すべきだと提言した。アクアテックは仕事に打ち込んでもらう方策として勤務時間を工夫しており、38人いる従業員の大半が週3日のパート勤務で、趣味やボランティア活動と仕事を両立させている。

 中には孫の保育園送迎のために午後3時までの勤務と決めている人も。持病のある人の通院や入院も想定内で、営業部長の山本光廣さん(68)は「私も手術のあとすぐ、職場に復帰しました。働けるのは幸せですよ」と話す。

 従業員は玉川さんを中心にまとまり、経営管理部長の高橋尚さん(70)は「90歳の社長の柔軟な発想や積極的な働き方で私たちを引っ張ってくれる」と顔をほころばせる。

 玉川さんは「シニアにはにわか勉強では持ち得ない培ってきた感性もある。これらを生かして、世の中に必要とされるものをこれからも作り続けたい」と話している。

「産経WEST」のランキング