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【脳を知る】行動制止すると怒りを爆発…前頭側頭型認知症、家族は無理に抑えず見守って

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【脳を知る】
行動制止すると怒りを爆発…前頭側頭型認知症、家族は無理に抑えず見守って

前頭側頭型認知症では、行動を無理に制止しようとすると、興奮したり怒ったりすることも 前頭側頭型認知症では、行動を無理に制止しようとすると、興奮したり怒ったりすることも

 60代の男性が妻に連れられ物忘れ外来に来られました。男性は最近、少し物忘れが多くなり、車を運転中に赤信号を無視して走行したり、甘いものばかり食べていたり、わけもなくうろうろと歩きまわったりと、行動に変化がでてきたため受診されました。さらに妻が、その男性の行動を制止しようとすると、すごく興奮し、怒ってしまうということでした。

 脳のMRI検査をすると、年齢のわりに脳の前頭葉と側頭葉に萎縮があり、症状などからも「前頭側頭型認知症」と診断し、治療を開始しました。少し気持ちを安定させる薬を飲んでいただいたり、介護保険を申請しデイサービスなどを利用し、妻の介護負担の軽減をはかりました。

 そして、さらに大切なことは、家族の接し方です。本人がしようとする行動を止めようとすると混乱することがあるため、同じものばかり食べようとしたり、うろうろと歩きまわったりしても、無理に本人のすることを止めず、見守るように説明しました。そうしていくうちに少しずつ、興奮したり、怒ったりすることが減ってきました。

 前頭側頭型認知症は、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症とともに「四大認知症」の一つとされ、前頭葉と側頭葉が萎縮してきて症状があらわれる認知症です。

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