【世界を読む】中国の野望を止められるか、南シナ海問題で米が異例対応「衛星写真」「偵察データ」…機密情報を大公開
大きく崩れる安全保障バランス
こうした中、米軍事関係者は「中国が南シナ海で主権を確保することになれば、同海域が中国のミサイル基地にもなる」と指摘する。
島の陸上にミサイル設備を配置するだけでなく、同海域を自由に航行する潜水艦から潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を自由に発射することができるようになるためだ。
中国が南シナ海を軍事拠点として構築すれば東アジアの安全保障バランスは大きく変化し、中国の軍事力、脅威が増長することは間違いない。南シナ海から米国大陸への攻撃も可能になれば、米国にとっても大きな脅威になる。
中国は、太平洋側では、第1列島線や西太平洋(小笠原諸島やグアムを結ぶ)の第2列島線での軍事的な支配力を高めようとしている。中国が欲する海洋覇権の先には深い闇が待ち構えている。