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【西論】大阪万博…自らの手で新時代の万博を

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【西論】
大阪万博…自らの手で新時代の万博を

大阪府が万博開催を想定している人工島・夢洲=29日午後、大阪市(本社ヘリから) 大阪府が万博開催を想定している人工島・夢洲=29日午後、大阪市(本社ヘリから)

 半世紀ほど前、昭和40(1965)年の、京都での光景を再現してみる。

70年万博のスケール

 ある文章をめぐって議論が続いていた。集まっていたのは国立民族学博物館初代館長の故梅棹忠夫氏、作家の故小松左京氏ら。関西のみならず日本を代表する顔ぶれである。

 基本的に無報酬、手弁当。にもかかわらず、ほとんどこもりきりで文章の推敲(すいこう)が続いた。英語でも書いてニュアンスを確かめた。

 できあがったのは、昭和45(1970)年大阪万博の基本理念。

 「開けゆく無限の未来に思いをはせつつ、過去数千年の歴史をふりかえるとき、人類のつくり上げてきた文明の偉大さに、私たちは深い感動をおぼえる」

 そう始まる文章は格調高くスケールが大きい。人間の文明に信頼を寄せつつ、科学がもたらす問題、地域間の緊張なども直視した上でなお、「人類の未来の繁栄をひらきうる知恵の存在を信じる」と記した。梅棹、小松両氏の回想や公式記録から再現した。

 このような発想のもとに設計された70年万博は、世界の文明の現状と近未来的なビジョンを示して反響を呼んだ。入場者数約6422万人は、それまでの万博で最高。70年万博のテーマ「人類の進歩と調和」は、当時の人々の共通の夢となったといってよい。

拭えぬ「小粒」感

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