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家電もサイバー攻撃の標的に IoT導入進み、対策強化する各メーカー

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家電もサイバー攻撃の標的に IoT導入進み、対策強化する各メーカー

 製品やサービスに通信でつながるIoT(モノのインターネット)の導入が進む中、家電を標的にしたサイバー攻撃の被害が表面化した。家電各メーカーは対策強化を急ぐが、巧妙化する攻撃を完全に防ぎきれるかどうかは不透明だ。

 ソフト会社、トレンドマイクロによると、パソコンの画面を停止し、解除の見返りなどに金銭を要求するサイバー攻撃の国内被害は今年1~6月で前年同期比約7倍の1740件報告された。同社は「これまではパソコンが主な標的だったが、家電の被害も今後、増える」と警鈴を鳴らす。

 家電メーカーは先手を打って、対策に取り組む。薄型テレビの今年度の世界販売台数が約1200万台(見込み)で、そのうち大半が、ネット接続機能を持つ「スマートテレビ」というソニーは開発段階からウイルス感染を防ぐシステムなどを導入。国内で投入する全機種がスマートテレビのパナソニックは販売後も、テレビを制御するソフトウエアの更新を実施するなど取り組みを強化する。

 ただ、家電を狙う攻撃は件数の増加とともに手口も巧妙化するとみられ、「被害を完全に防ぐことは難しい」(別の家電メーカー関係者)。米国では今年8月、エアコンの温度を極寒に固定し、操作不能にする攻撃も判明した。

 近畿大学経営学部の鞆(とも)大輔准教授(情報倫理)は「消費者は、ネット家電もパソコンと同様にサイバー犯罪者の標的になると警戒しなければならない。各家庭で、セキュリティー対策が十分な機器を選択して購入することが必要だ」と指摘する。

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