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真田幸村自筆の書簡 義兄宛て、強い厭世観 原本発見、約100年間所在不明

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真田幸村自筆の書簡 義兄宛て、強い厭世観 原本発見、約100年間所在不明

見つかった真田幸村の自筆書簡の原本(撮影・星海社) 見つかった真田幸村の自筆書簡の原本(撮影・星海社)

 戦国武将の真田幸村(信繁)が、義兄に宛てた自筆書簡1通の原本が見つかった。京都市内で24日に開かれた鑑定作業で真筆と確認された。

 書簡の原本は明治期に実業家、岡本貞烋が入手し、明治37年と大正3年に現在の東京大史料編纂(へんさん)所が写しを作成。内容は広く知られるが、その後約100年間、所在が分からなくなっていた。

 戦国史研究者の丸島和洋さんが今年9月に刊行した「真田信繁の書状を読む」(星海社新書)でこの手紙を知った三重県在住の個人収集家が、古書店で発見し購入。国文学研究資料館の特定研究員でもある丸島さんが鑑定した。

 幸村は関ケ原の戦いで敗れた石田三成に味方し、戦いの後で和歌山に配流された。書簡はその頃に書かれたとみられる。義兄にあたる武将、小山田茂誠宛てで、「もはやお目にかかることはないのでしょう」などと強い厭世(えんせい)観をつづっている。一方で、老いへの悔しさをにじませており、丸島さんは「再起を期す思いが秘められている」と分析している。

 真田家の歴史に詳しい清泉女学院大の玉城司客員教授は「一般的に、戦いに敗れた側の書状は処分されてしまうもの。本物と写しは似て非なる部分が少なくないため、貴重な発見だ」と話している。

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