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死刑…「究極の人権侵害」「被害者遺族の気持ちは?」賛否渦巻き紛糾、「死刑廃止宣言」の日弁連人権擁護大会

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死刑…「究極の人権侵害」「被害者遺族の気持ちは?」賛否渦巻き紛糾、「死刑廃止宣言」の日弁連人権擁護大会

裁決終了後、会見に臨む岡村勲弁護士(左)=7日午後6時58分、福井市 裁決終了後、会見に臨む岡村勲弁護士(左)=7日午後6時58分、福井市

 「死刑は究極の人権侵害だ」「被害者遺族の気持ちはどうなるのか」。日本弁護士連合会(日弁連)が7日、福井市内で開いた人権擁護大会。この中で執行部が提案した死刑廃止の宣言案をめぐり、賛成派と反対派の意見が激しく対立、採決予定が大幅にずれ込むなど紛糾した。最終的には賛成多数で採択されたものの、犯罪被害者や支援する弁護士の間で不満が渦巻いた。

 「死刑廃止は世界の潮流というが、それでも3分の1は死刑制度を維持しているではないか」

 平成10年に妻を殺害され、全国犯罪被害者の会(あすの会)を立ち上げた同会顧問の岡村勲弁護士は宣言案に対する反対討論の中でこう訴えた。

 死刑廃止国はキリスト教国が中心だとし、世界の潮流がやがて死刑存置に変われば日弁連は再び変節するのかと指摘。持ち時間を経過してもマイクを放さなかった岡村弁護士に対し、会場からは「もっと言ってやれ」「時間を守れ」とやじと声援が入り乱れた。

 日弁連執行部の運営手法にも批判が相次いだ。委任状による議決権の代理行使が認められず、出席者しか意思表示ができない人権擁護大会で、死刑廃止という重要議題を取り上げたからだ。討論の中では「賛否が分かれるテーマなのに、この手法はおかしい」と疑問の声が上がった。結局、宣言案採決の前に討論に立った弁護士は20人以上。集計が終わるまでに、予定を1時間以上もオーバーした。

 大会終了後に会見した日弁連の木村保夫副会長は「犯罪被害者の方の声にしっかりと耳を傾け、国民の理解を得るための努力をしたい」と述べ、今後、宣言実現に向けた取り組みを強化することを強調した。

 ただ採決では棄権に回った会員も多く、実行委員会の幹部は「犯罪被害者のことを考えると、決断がつかないという人もいた。今日は大変重い議論だった。宣言を進めた側としても、こういう意見がたくさん出たということは、今後深く考えたい」とした。

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