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IoT技術の模倣被害拡大を防ぐ…企業参入の「助け舟」に

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IoT技術の模倣被害拡大を防ぐ…企業参入の「助け舟」に

 特許庁が、あらゆる機器がインターネットにつながる「モノのインターネット(IoT)」分野で企業の特許出願の支援に乗り出すのは、出願をためらうと技術を模倣され、知的財産を喪失する恐れがあるからだ。企業に特許出願を後押しする取り組みは、将来の産業分野で知財流出を防ぐ妙手として注目される。

 調査会社「MM総研」は、IoTの国内市場規模が平成26年度は1733億円だったが、31年度には約4倍の7159億円に達すると予測。ただ、新しい領域の知的財産をどう守るかは課題となっている。

 特許庁によると、26年度中に知的財産の模倣被害が判明した日本企業は800社以上。知財専門家は「今後、IoTの知財を守らなければ、模倣被害は倍増する」と指摘する。

 一方で、中小やベンチャー企業には出願に不安を抱く企業も多い。

 「IoTは出始めた技術。出願内容がどう審査されるのかわからない」

 プラスチック製品のベンチャー企業「悠(ゆう)心(しん)」(新潟県)の二瀬克規社長は、そう打ち明ける。同社は販売した液体容器充填機の故障などを遠隔地で把握できるシステムを開発中だが、特許が認められなければ「経営戦略が立てられない状態」(二瀬社長)だ。

 特許庁の取り組みは、IoT分野への参入を目指す企業の「助け舟」になる。(板東和正)

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